スダチ・酢橘 (「木霊」-204木肌)
幼い頃、近所の農家がこれをたくさん庭に植えていた。
その広い庭というか、仕事場というか…、
脱穀の作業が目に浮かぶ
その庭は、格好の遊び場でもあった。
簡単な球技までできた安全地帯だった。
車がひっきりなしに往来する現代ではなかったにしろ、
庭木などを傷めさえしなければよい
安全な解放の空間、
少女らとの幼い悦楽の瞬間(ままごと)があったものだ。
なにをやっていてか、
おそらくボール遊びのときだろう、
このスダチが生い茂る中へ小さな体を入れて
何度も顔や手足を刺してしまったものだ。
安物の毛糸のセーターなどを引っかけては
若かった母に小言を喰らったことさえ
とてもとても50年以上前のこととは思えない臨場感を伴って、
久しぶりのスダチを
見てしまっている私がいた。
その広い庭というか、仕事場というか…、
脱穀の作業が目に浮かぶ
その庭は、格好の遊び場でもあった。
簡単な球技までできた安全地帯だった。
車がひっきりなしに往来する現代ではなかったにしろ、
庭木などを傷めさえしなければよい
安全な解放の空間、
少女らとの幼い悦楽の瞬間(ままごと)があったものだ。
なにをやっていてか、
おそらくボール遊びのときだろう、
このスダチが生い茂る中へ小さな体を入れて
何度も顔や手足を刺してしまったものだ。
安物の毛糸のセーターなどを引っかけては
若かった母に小言を喰らったことさえ
とてもとても50年以上前のこととは思えない臨場感を伴って、
久しぶりのスダチを
見てしまっている私がいた。
専ら CanonのIXY DEGITAL800IS か、EOS20D に EF-S18-55mmF3.5-5.6USM や EF90-300mmF4.5-5.6USM、 EF50mmF2.5コンパクトマクロを装着して撮っています。